2017年9月2日土曜日

ハムフェアー考察

ハムフェアー考察

今月初めに東京ビックサイトで開催された「ハムフェアー」に行ってきました。
今回で41回目との事ですが、初日開場前から長蛇の列、大変盛況であると感じました。
ただその列を見ていて、皆さんも感じたことですが、殆どが自分と同世代、少し年齢に幅はありますが、ここでも高齢化が進んでいるようです。入場者が増えているのも、我々の世代が現役を退いて時間が出来た事や、昔ハムをやっていて退職後のカムバック組も多いためと察します。
 私のもう一つの趣味であるバイクの世界でも昔乗れなかったハーレーなどの大型バイクでカムバックしている高齢者が多いので、ハムの世界も同じだと思われます。

 さてフェアーの中身ですが、ハムの人がブログで嘆かれているように「ジャンク市」化がますます進んでいるようです。クラブ局もほとんどが無線やパソコン関係のジャンク品の販売を主にしていて、先のブログの人も書いていますが「ジャンクなんてネットやネットのオークションでもっと安く良いものが手に入る、ハムフェアーで売る意味がない」との意見にも尤もだと思いました。
 但し何年か前には、パソコン関係の部品やジャンクを売るブースばかりで、ハムフェアーなのかパソコンフェアーなのか分からない状態でしたが、さすがに近年は無線関係に集約されてきてはいます。

 もう一つ特徴的だったのは、JT65や衛星通信など最先端をテーマにブースを開いているクラブと、昔懐かしい6メーターAMCWをもう一度やってみましょう組と、両極端が目立った事です。特にCWは隠れたブームなのか、去年も今年も講習会や技術指導、キーなどのアイテムを売るブースが驚くほど多かったのが印象的でした。
 どうしてもジャンク品等の販売に目が行ってしまうのですが、よくよく見て回ると、ラズパイやArduinoを使ったオリジナル作品を展示しているクラブも結構あり、自分の視点をしっかり定めると、本来のアマチュア精神を楽しんでいるクラブが見つかります。そういったブースで、その製作者と話をすると、本来のハムフェアーの楽しみ方が出来ると強く思いました。彼らは当然、自分の作品に関して周辺技術に関して勉強しているし、展示する程ですから、いろいろと独自のアイデアを盛り込んでいる訳で、解説にも熱がこもり、聞いていて勉強になるし、自分のモチベーションを高める効果もありました。

 ほかに衛星通信ですが、アマチュア無線専用に人工衛星を打ち上げている組織があり、そこには大学生など若い人がいて、とても活気を感じました。高齢化でアマチュア無線も絶滅種になるのか、こういった若い人にうまく引き継がれていって新しい趣味に変容していくのか、今後を見守りたいと思いました。