2009年7月16日木曜日

懇親会


監督官庁の税関職員と関係者が一同に会しての意見交換会・懇親会なるものに参席した。
佐々木譲の「鷲と虎」を読み終えた、昭和12年に中国で起きたロ溝橋事件(ロコウキョウジケン)を発端とした中国への日本軍侵攻の歴史に重ねた、日本と(中国での)アメリカ人傭兵の戦闘機乗りの物語である。どうしても史実を述べなければならないので、その部分がどうしても退屈だが、船乗りの自分の最盛期と主人公の飛行機乗りとタブらせて楽しめた。この時代はちょうど空中戦も個人対個人の技量をかけた一騎打ち的戦法から飛行機の性能が一気に上がり組織戦に変る過渡期だったようで、主人公の麻生大尉とデニスが新鋭機を見て自分たちの時代が終わったと悟る場面が最後にある。ちょうど我々モールス時代の通信士が衛星通信に駆逐された時に重なって印象的だった。
今回の講習も3等航海士達が2週間の講習で海上無線3級を取得し、航海士兼通信士になる課程だ、完全に船の世界からもモールス通信は消えるようだ。
通信の様変わりも印象的だが、航海術そのものもこれまでの紙の海図で天測やビーコン頼りだったものが、GPSの世界に突入してきている。全く車のカーナビのレベルになってきているのに驚いた、近い将来目的港をインプットするとほとんど自動操舵になることだろう、他船との衝突予防もAISなる技術で十分自動化が可能なのだ。
次は久間十義の「放火」アカイヌを読み始める。

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